１１月もはじまり・・・

１１月になり学校も公式的に始まりました。
モデナでの生活にもレッスンにも慣れたところですが、
私はこの１週間イタリア北部に位置するピエモンテ州トリノという街で
マスタークラスを受けてきました。

マエストラはメゾソプラノ歌手であるルチアーナ・ディンティーノ氏。

彼女はミラノスカラ座日本公演で何度も日本に来たこともあり、私が学部生だった頃、
彼女のドンカルロのエボリ役を聴き感動し、それに触発されて私の学部の卒業演奏はエボリのO don fataleを歌ったという経緯がありました。

そして、今年の７月にたまたま立ち寄ったミラノのRICORDI MEDIA STOREで見かけた張り紙に彼女がマスタークラスを開いていることを知ったときには本当に感動し、ミラノのcasa di verdiでの彼女の歌カヴァレリア・ルスティカーナのVoi lo sapeteを聴いたときには、運命の出会いを感じ、私の憧れの歌手から是非私の先生になってください！と懇願し、８月の終わりのポルデノネでの講習と今回のトリノでの講習にこぎつけたのでした。

彼女は今でも歌手として世界各地で歌っているために来年は講習が出来ないとか・・。私にとって、この時期に講習を受けられたことは幸運であり、これからの１年の課題を見つけられた大きなチャンスともなりました。

講習は五日間。８人いる講習生で朝１０時から休憩挟んで１８時までの時間を歌って聴いての講習。

彼女のすごいところは、すべてにおいて納得させられる音楽性と声を持っているところ。
イタリア人であるので言葉はダイレクトであるし、表現、表情、すべてにおいて完璧！

メゾソプラノのレパートリー以外でもバリトンやテノール、ソプラノと何でも歌い教え、正しい方向へと導いてくれるのです。さすが共演した歌手は私でも知っている有名人ばかり。

そして、私にとって重要な課題である「頭を使って歌う」ということを理論的に教えてくれる素晴らしい先生。出来ることならば彼女の頭脳が欲しい・・。いや、あの低音も出来ることならばください・・。何でもください・・。それくらい彼女は、その他の歌手にはない（彼女でないと出来ない）ものをたくさん持ち合わせている歌手です。

少し暗めの響きを持った彼女のメゾソプラノの声は私が表現したいことのすべてをダイレクトに導いて下さり、一日一日があっという間に過ぎました。

歌からは想像出来ませんが、彼女は親しみの持てるおっかさんみたいな人です。でも舞台上では本当にかっこいいアムネリスにアズチェーナにエボリ・・。ファボリータのレオノーラやロメオ、アダルジーザ。そしてフランスもののカルメン、デリラやシャルロッテ・・・。彼女から学べるものはすべてやろう！と思ったのでこれでもか！というくらい、いろいろ書き込み、そしていつか使うであろう引き出しにいっぱい詰め込んでみました。

また彼女の前で歌うときまで忘れないよう日々訓練していきたいと思います。

もう十月が・・。

毎日やることが多すぎて、あっという間に時間が経ってしまいました・・。

自分の中ではもう少しゆったりと過ごせるかと思っていたのですが、

休みがない・・！

別に休みに何をするわけでもないのですが。
起きているときは常に頭を使っているような気がする・・。

というのも、突然のマエストラコールに合わせて、
いつでもレッスンにいける準備をしておかなくてはならないのです。

『突然』というのは、その日の朝でもありますし、２時間前だったりと、マエストラがお時間が出来たときにレッスンをしてくださるので読めないのです。だから、遠出やぼけっと昼寝などできないという訳でして・・。

別に暗譜が大変とかそういうことではないのですが、
歌を歌うことって、ものすごく集中力を使いますよね。

特にレッスンの集中した時間って、
一つ一つを消化し、納得させられながら吸収していくので、
精神的にはかなりいろいろなところを消費しているような。

もちろんマエストラコールは嬉しいことなのですが、
十分に準備をしておきたい自分としては
毎日が必死で遊ぶ余裕なんて全くなく、お部屋でゆっくり過ごすことぐらいがどうやら私のほっとできるひと時のようなのです。

そんな理由から、お部屋で何でも出来るように空間作りを実行しました。

一つ目は♪プリンター♪
何時何時、どんな課題を出されても、いつでもレッスンに行けるように！
そして、意外とプリントアウトってあると便利ですよね。

近くの大型スーパーでキャノンのプリンターが４５ユーロだったので、
思い切って買ってみました。スキャンも出来るし、
パソコンからダウンロードした楽譜もパソコンとプリンターさえあれば
何でも出来ます。イタリアのお店は日本と違い、お休みがかなり多いので、印刷したいときにすぐ出来る環境って本当に大事ですよね。便利な時代でよかった！

そして♪紅茶のティーバッグ♪
カッフェで有名なイタリアですが、実は私はコーヒーが苦手でして、、。飲めるけれど四六時中はちょっと。。そんなわけで、イタリアの石灰分の強いモデナの水道水をブリタの浄水器で浄化してお湯を沸かし、スーパーでいろいろ買いそろえたイギリス製またはフランス製の紅茶のティーバッグを入れて飲み、つかの間のひと時を過ごしています。

そして♪炭酸水♪
気持ちをしゃきっ！とさせたいときに飲むのが、炭酸水です。500mlのボトルを常に常備して、レッスンに行くときや睡魔に襲われたとき、気分転換に飲んでいます。味がついていないこの炭酸水、一本２０円もしないなんてちょっと感動しちゃう♪

そんなわけで、時々気分転換をしながら、楽しく過ごしています。

余裕ができたらモデナの街もぶらぶらしたいな♪

あっという間に♪

時間が経つのは早いもので、毎日があっという間に過ぎています。
というのも、モデナに到着後受験で、その翌日からは
レッスンが開始されたのでありました。

友人の紹介のおかげで住むお部屋もすんなりと決まり、
すべてがこんなにもスムーズに進むとは予想外♪

平日は歌のレッスンと夜の語学学校。
そして、土日にミラノやブッセートに出かけて
オペラを観たりと。ばたばたと過ごしています。

そんなあっという間な３週間でしたが、
歌うことが楽しくてレッスンに行くのが楽しみで仕方ありません♪

私はこれまである意味『頑張って』歌っていたのですが、
肩の力を抜いて素な自分で自由に歌を歌えた時の感覚と
マエストラの喜びの表情が忘れられません。

ちなみにマエストラのご自宅レッスンでは、壁にマエストラの肖像画が飾られているので、
いっぱいのマエストラが微笑みかけてくれます（笑）。

学校のレッスンでいろいろな国の歌い手さんの歌を聴きながら、
毎日刺激を受けています。

今は住む環境をよりよくするために
いろいろ試行錯誤しているところです。

イタリア生活は、ぼーっとしているとすぐに過ぎてしまいそうなので、
前を向いてアクティブに行きたいと思います！

なぜモデナなのか？？？

さて、なぜこの私がモデナにきたのかといいますと。。

それはライナ・カバイヴァンスカ先生のそばで勉強するため。

私と先生との出会いは２００５年に日本で行われたキジアーナ音楽院のマスタークラスが初めてで、そのとき運良く奨学生になり、翌年の夏、シエナのこの音楽院にご招待を受け勉強し、そのときの充実した日々が忘れられず、今年の夏、再びシエナを訪れ、講習会中の８月の初めに彼女のもとでぜひ勉強しよう！と決断したのでした。

これまで頻繁にイタリアには来ていたものの、長期で勉強したいという

決定打にどこかしらか欠けてこの年齢になってしまったのですが、

この一週間、今、本当にモデナに来て良かったと思っています。

何よりも、先生のお宅まで歩いて１５分。

朝、先生から電話を頂きレッスンに気軽に行くことのできるありがたさ。

かねてから交流のあるコレペティの先生とじっくりお勉強できる幸福感。

そして、音楽院まで１５分、しかもピアニストと一緒に自由に勉強出来る充実感。

日々、音楽だけのことを考えられる充実した日々。

ライナ先生、ありがとう♪

そして、今、私はイタリアで勉強出来て、

本当に本当に幸運な人だと思う。

イタリア生活１週間

イタリアに来てからばたばたと、
あっという間に一週間経ってしまいました。

これまでWi-Fi環境がなく、Duomoの付近の街の無料のWi-Fiスポットから
寒い思いをしながら更新していたので、
ようやく遅ればせながらの歌日誌♪を
安全な環境からお届けできます。

イタリア生活を存分に満喫しているので、
時間が出来たときに少しずつでも更新していけたらと思っています。

どうぞ気長にお待ちください♪

とにかくこの一週間、本当にいろいろなことを体験し、勉強し、
とっても充実した日々でした。

今日も前を向いて頑張ります♪

ミラノからモデナへ

さて、深夜のマルペンサ空港からミラノの友人宅に一泊し、
モデナへ移動した時のお話です。

飛行機でもあんなことがあったからまた何かしら起きるんではないか？
と予想していたあなた？

そう。。。
起こりました。こんなことが・・・。

ミラノの友人とともに重い重い荷物を持ってミラノチェントラーレ駅へ。
ちなみに大きなスーツケース１個、
小さめのスーツケース１個、
パソコンバッグ。
貴重品が入っているショルダーバッグの計４つ。

要するに普通の人の２人分の荷物を２人で持ってきた
ここまではよかったのですが。

ここからは１人で持って行かなければなりません。

隣の席に居合わせたお兄さんが私の重い小さい方の荷物を
普通列車の荷台へ親切にも上げてくれたのですが。

私が降りるときには出発から２時間強。
お兄さんは途中の駅でさわやかな笑顔で降りて行ってしまい
自分で下ろすことになりました。

はっきり言ってかなり重いこの荷物。
小さいから軽いわけでもない。
１５キロはあったと思うのですが、
いざ下ろそう！
と一駅前で下ろしたときに

まさかの右手の小指の爪が折れました。
「いた〜い」
なんてもんじゃありません。

激痛です。

はじめは落ち着こう落ち着こうと自分に言い聞かせて、、

しかし、血がジャンジャン流れてくるじゃありませんか・・・。

もう半泣きです。

周りのお客さんに助けられポケットティッシュをもらい、
モデナの駅で私のすべての荷物を降ろしてもらい、タクシーで
薬局経由お部屋へ移動した私でした。

翌日には学校の試験を控えていた私。
早く治りますように！

ようやく到着！！

さて、成田を飛び立ちモスクワ経由ミラノ行きという単純なトランジット！

のはずでしたが、まさかの失敗。
モスクワで４時間待って、どうにかミラノ行きに乗りました。

何が焦ったかというとモスクワのトランジットカウンターで
「ミラノ行きがないからモスクワに一泊して明日の便にのるか、もしくはトリノ行きに乗ってそこからバスでミラノにいくかどちらか選んでね！」
と

このロシア人のさわやか笑顔のお兄さんは何を言っているの！？

何てこと！！

ということで、私は何が何でもミラノに今日中に着かなければならないのよ！と
強気で言ったら、４時間後のアリタリアにのせてもらえることになりました。

過去の経験から、トランジットカウンターのお兄さんには強気で抗議すると
どうにかチケットをとってもらえるというこのジンクス。。

どうにかチケットを発券してもらいクーラーが、とーっても効いたアリタリア航空で
深夜のミラノマルペンサ空港に到着した私でした。

歌い手にとって空調の効き過ぎというのは本当につらいものですよね。

友達にいただいたあったかいブランケットとマスクのおかげで
風邪をひくことなく到着しました。

無事について本当によかった。

はじめまして♪

ブログを始めることにしました♪

なぜかというと、明日、日本を離れ、
イタリアでの歌修行がはじまるので♪

もちろんこっそり一人で日々暮らすのも素敵なことですが、
せっかくなので日々感じたことを残していけたらと思っています。

サブタイトルにあるように、笑って前を向いて♪過ごせますように！

まずは明日イタリアへ！

行ってきます！